「ジャッジ・ドレッド」(Judge Dredd)
(1995年/96分/シナージ・プロダクション作品/東宝東和配給)
ビデオジャケット
■STAFF
製作総指揮:アンドリュー・G ・バイナ、エドワード・R ・プレスマン
製作:
チャールズ・M ・リピンコット、ボー・E ・L ・マークス
監督:
ダニー・キャノン
脚本:
ウィリアム・ウィッシャー、スティーブン・E ・デ・スーザ
撮影:
エイドリアン・ビドルB.S.C.
音楽:
アラン・シルベストリ
編集:
アレックス・マッキー、ハリー・ケラミダス
特殊視覚効果:
マス・イリュージョン
プロダクション・デザイナー:
ナイジェル・フェルプス
アート・ディレクター:
レスリー・トムキンス
特殊効果:
ジョス・ウィリアムズ
視覚効果:
ジョエル・ハイネック
セット・デコレーター:
ピーター・ヤング
特殊メイクアップ:
ニック・ダッドマン
コスチューム・デザイン:
エマ・ポーテウス
原案キャラクター所有:
フリートウェイ・プロダクションズ
原案:
ジョン・ワーグナー、カルロス・エズキエラ
■CAST
ジャッジ・ドレッド:シルベスター・スタローン
リコ:
アーマンド・アサンテ
ジャッジ・ハーシー:
ダイアン・レイン
ジャッジ・ファーゴ:
マックス・フォン・シドー
ファージー:
ロブ・シュナイダー
イルサ:
ジョアン・チェン
ジャッジ・グリフィン:
ユルゲン・プロホノフ
オルマイヤー:
バルサザール・ゲティ
パ・エンジェル:
スコット・ウィルソン
マッグルーダー:
ジョアンナ・マイルズ
■STORY
西暦2139年、世界は度重なる核戦争によって荒廃し尽くしていた。
わずかに生き残った人類は、メガシティと呼ばれるいくつかの巨大都市に集まってかろうじて文明を維持していたが、多発する犯罪に社会秩序は混乱を極め、その存続は危機に瀕していた。既にメガシティ・ワンはその許容人口2000万人を大きく超える6500万人の住民を抱え、社会不安は増大し、暴動も絶えず発生していた。

こうした状況を打開するために究極の治安維持システム、”ジャッジ・システム”が作られた。それは厳しい訓練に耐え抜いたエリートによって構成され、警察官、裁判官、そして死刑執行人をも兼ねる究極の存在。彼らは「ジャッジ」と呼ばれ、彼らの活躍によりメガシティの治安は守られていた。

その頂点に立つ最強の男・・・ジャッジ・ドレッド。
彼は、ジャッジの間で伝説的な存在であり、犯罪者たちからも恐れられている、究極の正義。

しかしある日、ドレッドは身に覚えのない殺人容疑をかけられ、逮捕されてしまう。
そこには、ジャッジ・システムをめぐる巨大な陰謀が隠されていた・・・。
■解説

★現在、この作品の解説文は「改訂版」を作成中なのですが、まだまだ時間が掛かりそうなので、以前の解説文をそのまま掲載しています。(自分としては以下の解説文は納得のいかない、非常に幼稚な解説文だと思ってます。つーか幼稚な文章しか書けねぇんだよオレは!)

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この映画の原作は、イギリスのコミック。(よく”アメコミ”と間違って紹介されますが、アメリカではなくイギリス原産です。)プロデューサーのチャールズ・M ・リピンコットがこの”JUDGE DREDD”の映画化権を手に入れたのは1980年。その後、トニー・スコットをはじめとした何人もの監督や脚本家が映画化を試み、一時はシュワルツェネッガーが出演契約にサインし撮影開始寸前までこぎつけたが、いずれも暗礁に乗り上げた。

そして、映画化プロジェクト発足から10年の歳月が流れた頃、ようやくスタローン主演で製作が決定した。実は昔、原作コミックの読者に『ジャッジ・ドレッドを映画化するとしたら誰にやってほしいか?』というアンケートで、スタローンが見事1位に選ばれた事がある。この映画の主演にスタローンが指名されたのは、それが理由の1つでもある。しかし、このアンケートはシュワルツェネッガーが出現する以前のアンケートだったので、90年代以降にもう一度アンケートを行っていたら、1位は間違いなくシュワルツェネッガーだったのではないかと思う。

これは掲示板等で度々オレが言ってることですが、このドレッド役は、やはりシュワルツェネッガーが演じるべき役だったと思う。コミックで描かれているのは、冷徹で完全無欠のアンチヒーロー。そういった類のキャラは、やはりシュワルツェネッガーのほうが似合う。映画では原作とはかなり違う、「人間味のあるヒーロー」として描かれていますが、だったら原作なんか必要ない。それに、原作では一度もマスクを取ったことがないドレッドが、映画ではほとんど素顔のまま。これもまた原作の意味がない。言うなれば、変身しないスーパーマンのようなもので、もうこれはジャッジ・ドレッドが戦っているのではなく、スタローンが戦っている映画。そう思われても仕方ない。いつものスタローン映画ならそれでもいいのですが、と言うよりそれがスタローン映画の魅力なんですが、コミックヒーローとなれば話は別。出来る限り原作を殺さないように”ドレッド”を演じてほしかった。

公開前、「コミックヒーローやるのはいいけど、まさか”かぶりもの”ヒーローじゃないだろうな」と不安に思いながら本屋で映画雑誌を立ち読みしてた。しかし、「ジャッジ・ドレッド」の撮影現場の写真を見て驚愕!!!「マジかよ!なんじゃこりゃ!思いっきり”かぶりもの”やんけー!!!」と、ビックリしたもんです(笑)。で、こんなカッコ悪い写真は人に見せられぬと思い、隣りにいた友人に見つからないように、静かにその雑誌を閉じたオレ。実際、オレが最初にこの映画を見たときも、オープニングのドレッド登場シーン(バイクから降りて仁王立ち)を見て、ぶっ飛んだ。ダセー!ダサすぎる!

そして後半の空中バイクのシーン。あそこはCGが甘いというか、はっきり言って合成バレバレやんけ!!あのシーンは、いくら金をかけても、いくら技術が進んでも、合成は隠せないんだなぁと思った瞬間です。前半のCGとかはスゴイ!の一言ですが、それ以外はヤバイ!の一言です(笑)。

ストーリーとしては無難にまとめていると思う。が、しかし、子供が見るにはちと難しく、大人が見るにはちと子供っぽいという、なんとも中途半端な出来になってしまった気がする。なんだかんだ言っても、この映画の主なターゲットは子供なワケで、どうせなら徹底的に子供向けに作っても良かったのではないかと思う。

この手のヒーロー映画に難しいストーリーはいらない。終始ドレッドが敵と戦うシーンが続いていればそれでいい。子供のころ、テレビで「ウルトラマン」や「仮面ライダー」を見て思ったでしょ?余計なストーリーなんかどうでもいいから、さっさと変身しろ!って(笑)子供にとっちゃ、変身したウルトラマンや仮面ライダーが戦う場面のみが楽しいのであって、途中の人間ドラマなど時間の無駄でしかない。最近の「仮面ライダー」なんかは、妙にドラマ性を高めた作りになってますが、あんなのは 『大人の自己満足』。もっと子供の目線で作りなさい!!

「ジャッジ・ドレッド」もそれと同じで、説明的なシーンが多すぎて眠くなってしまう。子供たちの一番のお目当ては、マスクをかぶったドレッドが銃をバンバン撃ちまくって殴ったり蹴ったりして敵をやっつけるシーンのはず。ところがこの映画は、妙にこむずかしく、妙に子供っぽく、妙にB級ムード漂う作品になってしまった。結論・・・やはりスタローンにSFは似合わない。コミックヒーローも似合わない...ような気がする(笑)。

なんかさっきから文句ばっかり言ってるな(笑)でもオレ、この映画は5回も見に行ったし、グッズも全部買ったし、やっぱスタローンの映画だから憎めないんだよね。今の無秩序大国「ニッポン」には、ジャッジ・システムが必要だ!そしてこのオレ様がジャッジ・ドレッドになってやる!(なんじゃそりゃ)

ところで・・・
この映画は公開前からシリーズ化を狙っていましたが、アメリカでの興行的失敗で、その話も消えてしまった。スタローン自身も、「失敗したのに続編をやる意味がない」と、きっぱり続編製作を否定している。公開前、「続編をやるなら今度は自分で監督する」ってあれだけ自信満々だったのに・・・。でも最近になって、「ジャッジ・ドレッド2」と「ジャッジ・ドレッド3」の企画が発表されたようです。果たして続編は製作されるのでしょうか?んなわけねぇよな、今さら・・・。
■DATA
全米公開:1995年 6月30日
日本公開:1995年 9月15日

全米初登場:
5位(3週連続TOP10入り。)
全米オープニング興収:
$12,291,536(6/30〜7/2)
上映館数:
2,204スクリーン

総製作費:
$120,000,000($90,000,000 というデータもあり。)
全米興収:
$34,694,000
海外興収:
$78,800,000
日本配収:
4億円
世界興収:
$113,500,000

[ラズベリー賞]
最低主演男優賞(シルベスター・スタローン):ノミネート
■宣伝コピー
[アメリカ]
「In The Future, One Man Is The Law.」

[日本]
1.映画生誕100年 ― 新世紀はここから始まる。
2.究極の正義は、ためらわない。
3.奴は法、奴は正義、奴の名は・・・ジャッジ・ドレッド
■サウンドトラック
サントラジャケット
発売元:Epic/Sony Records
価格:\2,300(\2,233)
発売日:1995年 9月21日


[収録曲]
 1.DREDD SONG(THE CURE/ザ・キュアー)
 2.DARKNESS FALLS
(THE THE/ザ・ザ)
 3.SUPER-CHARGER HEAVEN
(WHITE ZOMBIE/ホワイト・ゾンビ)
 4.NEED-FIRE
(COCTEAU TWINS/コクトー・ツインズ)
 5.RELEASE THE PRESSURE
(LEFTFIELD/レフトフィールド)
 6.TIME
(ASKA/飛鳥 涼)
 7.YOU COME CLOSER
(WORLDBEATERS With YOUSSOU N'DOUR)
 8.JUDGE DREDD MAIN THEME
(THE SINFONIA OF LONDON)
 9.JUDGEMENT DAY
(THE SINFONIA OF LONDON)
10.BLOCK WAR
(THE SINFONIA OF LONDON)
11.WE CREATED YOU
(THE SINFONIA OF LONDON)
12.COUNCIL CHAOS
(THE SINFONIA OF LONDON)
13.ANGEL FAMILY
(THE SINFONIA OF LONDON)
14.NEW WORLD
(THE SINFONIA OF LONDON)



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