「デモリションマン」(Demolition Man)
(1993年/115分/ワーナー・ブラザーズ提供、シルヴァー・ピクチャーズプロダクション/ワーナー配給)
パンフレット
■STAFF
製作総指揮:スティーヴン・ブラッター、フェイ・シュワッブ
製作:
ジョエル・シルヴァー、マイケル・レヴィ、ハワード・カザンジアン
共同製作:
ジェームス・ハーバート、ジャクリーン・ジョージ
監督:
マルコ・ブランビヤ
脚本:
ピーター・M ・レンコヴ、ロバート・レノウ、ダニエル・ウォータース
撮影:
アレックス・トムソン, B.S.C.
編集:
スチュアート・バイヤード, A.C.E.
プロダクション・デザイナー:
デビッド・L ・スナイダー
衣装:
ボブ・リングウッド
音楽:
エリオット・ゴールデンサール
■CAST
ジョン・スパルタン:シルベスター・スタローン
サイモン・フェニックス:
ウェズリー・スナイプス
レニーナ・ハックスリー:
サンドラ・ブロック
ドクター・レイモンド・コクトー:
ナイジェル・ホーソーン
アルフレード・ガルシア:
ベンジャミン・ブラット
ボブ:
グレン・シャディックス
エドガー・フレンドリー:
デニス・レアリー
■STORY
1996年、ロサンゼルス。ひとりの凶暴な男が30人もの人々を人質にとってビルに篭城していた。男の名はサイモン・フェニックス。荒廃したビルを取り囲むのは何百人もの警官であったが、誰一人フェニックスに手を出せる者はいなかった。

そんな時、一人の男がヘリコプターからビルの屋上に飛び降りた。ジョン・スパルタン。”デモリションマン”の異名を持つ危険な刑事。その破天荒な仕事ぶりに警察本部は頭を悩ましていたが、こんな時にはうってつけの存在だった。彼は一人ビルの中に飛び込み、フェニックスを逮捕。しかしそれと同時にフェニックスの仕掛けた爆薬で大爆発が起こり、ビルは全壊。30人もの人質を死なせる結果となってしまう。

30人の死の責任はスパルタンにあるとして、フェニックス同様、スパルタンも逮捕される。そして70年もの冷凍刑に処されることになったスパルタン、同じく冷凍刑に処されるフェニックス。二人の凶暴な男たちは、やがて氷の中で長い眠りにつくのだった・・・。

時は流れて2032年、サンアンゼルス。そこはかつての暴力や犯罪が溢れていた世界とはまったくかけ離れていた。人々は穏やかで争いごともない。すべてはコンピューターにより管理されており、生活は快適だ。

しかし、そんな暴力も犯罪も消えた21世紀に、あの凶悪犯サイモン・フェニックスが甦る。ところが犯罪者に対峙する術も能力も持たない警察は、フェニックスの暴走にまったく歯が立たない。頭を悩ませた警察は、かつてフェニックスを逮捕し、共に冷凍された一人の男の存在を知る。その昔、“デモリションマン”と呼ばれた凶暴な刑事。フェニックスに対抗できるのは奴しかいない!

スパルタンはこうして地上に甦り、かつての宿敵を倒すため、とりつかれたように追跡を開始する・・・。
■解説

★現在、この作品の解説文は「改訂版」を作成中なのですが、まだまだ時間が掛かりそうなので、以前の解説文をそのまま掲載しています。(自分としては、以下の解説文は納得のいかない、非常に幼稚な解説文だと思ってます。文章そのものも短かくてつまんねぇし。
つーかオレはアホだから、短くて幼稚な文章しか書けねぇんだよ!文句あっか??)

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1993年10月、ハリウッドにまたひとつ新たな記録が打ち立てられた。
映画「デモリションマン」。公開3日間の興行成績14,262,432ドル。この数字は、同時期の週末の新記録となった。(しかしこの1年後、同じくスタローン主演の”スペシャリスト”がこの記録をあっさり塗り替える。)

この作品は、「クリフハンガー」で復活したスタローンが連続して主演した映画で、スタローン初のSF作品。それまでなぜスタローンはSF作品には出演しなかったのか?それは、製作側もファンも、そしてスタローン自身も「オレにSFは似合わない」と分かっていたから。だからこの作品も、一応はSF作品ですが、スタローンが演じるのは「20世紀に取り残された時代遅れの刑事」。この設定がまた現実のスタローンとダブっていて面白い。

コンピューターや特撮やCG、そんなものとは無縁のオレだぜ!すべてオレ様がメチャクチャにしてやる!ぶっ壊してやる!そんなスタローンのメッセージが入ってるような気がしてならない(笑)。SF映画の世界に、アナログヒーロー・スタローンが殴り込みをかけた瞬間ですね、この映画は。

で、この作品、二人が冷凍されるまでの前半だけ見ると、バリバリ硬派なアクション映画だと思ってしまいますが、未来に行ってから実はコメディ路線のハチャメチャアクションだということが判明する。これは、「想像していた内容とは違うけど、だからこそ面白かった」といった感じの、うれしい裏切りですね。だからオレ自身も、初めてこの映画を見たとき、劇場で大爆笑でした。「こ、こ、これ、おもしれぇじゃんか!!こんなに面白いとは思わなかったぜ!やるじゃねぇかスタローン!」

前年、2本連続でコメディ映画に出演し、大失敗した苦い経験を持つスタローン。しかし、この映画のような「コメディ・タッチのアクション映画」なら全然イケることを証明したと思う。

宿敵フェニックスに扮するのはウェズリー・スナイプス。彼もまさにハマリ役といった感じで、悪役を楽しんで演じてましたね。ラストの格闘シーンも迫力満点で、「スピードのスナイプス VS パワーのスタローン」という対照的な二人の対決。それまでのスタローン映画の格闘シーンとはひと味違う、非常にスピード感あふれる格闘シーンです。作品全体としてもスピード感があり、90年代のスタローン映画の中では非常によく出来た映画だと思います。

ところでこの作品には「スピード」でブレイク直前のサンドラ・ブロックが出演してますが、この映画でも結構いい味出してます。そしてこの作品以降、彼女がスタローン以上に活躍することになるとは、誰が予想したでしょうか。正直言ってちょっと悔しい(笑)。近年では「デンジャラス・ビューティー」で、再びベンジャミン・ブラットと共演してましたね。あれを見たとき、「デモリションマン・コンビの復活だ!」と、劇場で喜んでいたのはオレだけでしょうか(笑)。

そういえば公開当時、プロデューサーのジョエル・シルヴァーが、「デモリションマンの続編を考えてる」って言ってたけど、どうなってるんでしょうかねぇ・・・。オレはぜひやってほしいと思ってるんですが。スタローンファンの間でも、「デモリションマン2」への期待を持ってる人、結構多いですよね。ウェズリー・スナイプスもこの作品の頃と比べたら、今はかなりマッチョだしね。

さてさて、この作品が日本で公開されたのは1994年2月。ちょうどその頃、興行ランキング1位を独走し続けてた作品は、同じくスタローンの「クリフハンガー」。他の作品を寄せつけず、93年12月から10週連続1位を突っ走っていた。しかし、ついにその「クリフハンガー」の独走を止める作品が登場した。それがこの「デモリションマン」だった。(ま、2週目にはあっさり「クリフハンガー」に1位返り咲きを許してしまいますが・・・苦笑。)

オレはこの映画の先行オールナイトに行ったのですが、劇場に着いたときにはすでに大行列!!!その列に並び、ふと向かいの劇場に目をやると、そこは「クリフハンガー」上映中。そしてなんと、その劇場も大行列!!右を見ても左を見ても、スタローン映画は大行列!!あんなすばらしい光景、もう二度と見れないだろうな・・・。
■DATA
全米公開:1993年10月 8日
日本公開:1994年 2月11日

全米初登場:
1位(2週連続1位。5週連続TOP10入り。)
全米オープニング興収:
$14,262,432(10/8〜10)、$15,973,850(10/8〜11)
上映館数:
2,246スクリーン
全米年間ランキング:
18位(1993年)

全米興収:
$58,055,768
海外興収:
$100,000,000
日本配収:
6億5000万円
世界興収:
$158,000,000
全米レンタル収入:
$25,500,000

[ラズベリー賞]
最低助演女優賞(サンドラ・ブロック):ノミネート
■宣伝コピー
[アメリカ]
1.「THE FUTURE ISN'T BIG ENOUGH FOR THE BOTH OF THEM」
2.「THE 21st CENTURY'S MOST DANGEROUS COP
   THE 21st CENTURY'S MOST RUTHLESS CRIMINAL」

[日本]
1.「2032年。宿敵は、未来で甦った―。」
2.「21世紀、もっとも危険な警官。21世紀、もっとも残忍な犯罪者。」
■サウンドトラック
「STING/DEMOLITION MAN」
アルバム「STING/DEMOLITION MAN」
発売元:ポリドール
価格:\1,800(\1,748)
発売日:1993年10月25日

[収録曲]
 1.DEMOLITION MAN
(スティング)
 2.KING OF PAIN
(スティング・ライブバージョン)
 3.SHAPE OF MY HEART
(スティング・ライブバージョン)
 4.LOVE IS STRONGER THAN JUSTICE
(スティング・ライブバージョン)
 5.IT'S PROBABLY ME
(スティング・ライブバージョン)
 6.A DAY IN THE LIFE
(スティング・ライブバージョン)

サントラジャケット
「デモリションマン・スコア」
発売日:1994年 2月 1日

[収録曲]
 1.DIES IRAE
(荒廃したロサンゼルス)
 2.FIRE FIGHT
(宿敵)
 3.GUILTY AS CHARGED
(70年の冷凍刑)
 4.ACTION, GUNS, FUN
(サイモン・フェニックスの脱獄)
 5.MACHINE WALTZ
(機械に支配された世界)
 6.DEFROSTING
(解凍)
 7.CONFRONTING THE CHIEF
(チーフとの衝突)
 8.MUSEUM DIS DUEL
(博物館での決闘)
 9.SUBTERRANEAN SLUGFEST
(地下に潜る反乱軍)
10.MEETING COCTEAU
(悪の支配者コクトー)
11.TRACKING SIMON PHOENIX
(サイモン・フェニックスを追え)
12.OBLIGATORY CAR CHASE
(カーチェイス)
13.FLAWLESS PEARL
(美しさをたたえた町)
14.FINAL CONFRONTATION
(決戦)
15.CODE 187
(コード187)
16.SILVER SCREEN KISS
(シルバー・ピクチャー・ロゴ)



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