「クリフハンガー」(Cliffhanger)
(1993年/113分/カロルコ・プロ作品、東宝東和配給)
パンフレット
■STAFF
製作総指揮:マリオ・カサール
製作:
アラン・マーシャル、レニー・ハーリン
監督:
レニー・ハーリン
脚本:
マイケル・フランス、シルベスター・スタローン
原案:
ジョン・ロング
撮影監督:
アレックス・トムソン
プロダクション・デザイン:
ジョン・バローン
編集:
フランク・J ・ユリオステ
衣装デザイン:
エレン・ミロジニック
音楽:
トレバー・ジョーンズ
■CAST
ゲイブ・ウォーカー:シルベスター・スタローン
クエイルン:
ジョン・リスゴー
ハル・カッター:
マイケル・ルーカー
ジェシー:
ジャニン・ターナー
トラバース:
レックス・リン
クリステル:
キャロライン・グッドオール
キネット:
レオン
デルマー:
クレイグ・フェアブラス
ライアン:
グレゴリー・スコット・カミンズ
ヘルドン:
デニス・フォレスト
サラ:
ミッシェル・ジョイナー
エヴァン:
マックス・パーリッチ
ウォルター・ライト:
ポール・ウィンフィールド
フランク:
ラルフ・ウェイド
■STORY
山岳レスキュー隊員、ゲイブ・ウォーカー。彼は天才的ロック・クライマー。ある日、ケガをした山岳レスキューの同僚ハルと、その恋人サラを救出するためゲイブは岩山を登るが、サラの救出に失敗。ハルの目の前でサラを死なせてしまう。心に深い傷を負い、山を捨てたゲイブ・・・。

8ヵ月後。1億ドルが入った3個のトランクを積んだ現金輸送機が、テロリスト集団にハイジャックされた末に墜落。SOSを受けた山岳レスキュー本部のハルは、一人で救出に向かう。

一方その頃、恋人のジェシーに会うため山に戻っていたゲイブは、ハルが一人で山に向かったと知り、そのあとを追う。途中、ハルと合流するが、彼は自分の恋人を死なせたゲイブに対し、今でも憎しみを抱いていた。二人は反目しながらも救出に向かうが、彼らはまだ、それがテロリスト集団からのSOSだとは気付いていなかった・・・・。
■解説

★現在、この作品の解説文は「改訂版」を作成中なのですが、まだまだ時間が掛かりそうなので、以前の解説文をそのまま掲載しています。(自分としては、以下の解説文は納得のいかない、非常に幼稚な解説文だと思ってます。文章そのものも短かくてつまんねぇし。
つーかオレはアホだから、短くて幼稚な文章しか書けねぇんだよ!文句あっか??)

-----------------------------------------------------------------------------
“クリフハンガー”とは、絶体絶命の危機にヒーローが挑む連続活劇の意味。スピルバーグが、「子供の頃に見たクリフハンガーものが大好きで、巨額の製作費でスゴイ映画を作りたい!」と言って作ったのが、「インディ・ジョーンズ」だったのは有名な話。1993年、その彼の「ジュラシック・パーク」を向こうにまわして、そのものズバリの映画を作ってしまったレニー・ハーリンは、よほどの自信があったに違いない。同じくスタローンの自信もハンパじゃなかったのだろう。

88年の「ランボー3」、90年の「ロッキー5」を最後に両シリーズを完結させるが、その後はヒット作に恵まれず、長く厳しい冬の時代を過ごしたスタローン。前2作のコメディも大失敗に終わり、「もはやスタローンは死んだ」とまで言われていた。オレ自身も正直言って、「あと一本失敗したら本当にスタローンは終わる。」、そう思った時期もあった。しかし、そこは我らのスタローン、この一本で見事に大復活!!ファンの期待を裏切りません。

それまで試行錯誤していたであろうスタローンが、この作品ではまるで水を得た魚のごとく、走り回って動き回って活躍しまくる!!「待ってたぜスタローン!!オレたちはこういうあんたを待ってたんだよ!!」と劇場でオレは叫んだ(笑)まず、映画開始早々オープニングの断崖絶壁ぶらさがりシーンに絶句!いきなりド肝をぬかれた!!そしてサラの救出から落下までの怒涛の演出。もうそこまで見ただけで汗ビッショリ(笑)その後もラストまで休む間もなくアクション!アクション!アクション!世界中のスタローンファンが、「こんなスタローン久しぶりだぁ〜。やっぱ最高だ〜。」と思ったに違いない。

それになんと言っても、親友の恋人を死なせてしまい、そのつらい過去を引きずってる主人公なんて、まぎれもなく「スタローン映画の世界」でしょ。こんなバリバリアクション映画の中にあっても、スタローンは哀愁漂う男を演じてます。スタローンの十八番、「過去を引きずる男」。それはこの映画でも健在です(笑)

そういえば、オレはこの映画の先行オールナイトを観に行ったのですが、
映画が始まりスクリーンに「SYLVESTER STALLONE」の文字が出ただけで、場内に拍手と歓声が起こった。あの光景はマジで興奮したね。ついにこの日がやって来たんだ!って感じ。と同時に、「つらかった冬の時代がようやく終わったんだ・・・」と、涙が出るほど嬉しかったのを覚えてます。

まぁしかし、この作品の評価はいつものスタローン映画と同じく、賛否両論なのは事実。「内容がない」だの、「オープニングがクライマックス」だの、「悪役が弱い」だの散々言われましたね。でも、こういう映画は理屈抜きで楽しまないと損!いちいち難しい事考えながら見てる奴はアホ!ハラハラドキドキのローラーコースター・ムービーとはこの映画のことを言うのだ!この映画は「目で見て楽しむ映画」。それが出来ない奴はフランス映画でも見てろ!!

近作「ドリヴン」もそうですが、スタローン&ハーリンのコンビに、「よく出来た映画」を求めちゃいけない。この2人のモットーは、「徹底的にエンタテインメント!」。この一言に尽きる。それが分からない奴は見なくていい。そういう人は芸術映画でも見て、つまらない人生を送ってください(笑)。

話題は変わって興行成績。
この作品、全世界興収トータルでは歴代スタローン映画の中で三番目のヒットという大成功を収め、日本ではダントツのヒットで配収40億円!!!これは、ロッキー・ランボーシリーズを軽く抜いてしまうほどの数字だ!!この成績は、もちろん日本での歴代スタローン映画・配給収入第一位!!1993年12月4日、正月映画の先陣を切って公開されると同時に、2位以下を大きく引き離し1位を独走!なんとそのまま10週連続1位に輝いた!!!この作品の大ヒットをきっかけに、「デモリションマン」・「スペシャリスト」と連続スマッシュヒットを飛ばし、「第二期黄金時代の到来!」とまで言われ、人生バラ色絶好調!!のスタローンだったが・・・・・・・

ちなみに、1992年7月20日、この作品の撮影中にスタローンは大ケガをしている。ケガをしたのはクライマックスシーン。絶壁にぶら下がったヘリの上での格闘シーンの撮影中に起きた。ヘリの上に這い上がろうとしたスタローンは右腕を深く切り、撮影は中断。すぐさま病院に向かったが傷は思ったよりも深く、9針も縫う手術が行われた。しかしなんとスタローンは、手術から90分後には撮影再開!!傷を隠すために肌色の包帯を腕に巻き、残りのシーンを無事撮り終えた。当時、日本のスポーツ紙にも「不死身スタローン!!」、「ランボーさながらの不死身ぶり!!」など、かなり大きく扱われてました。
■DATA
全米公開:1993年 5月28日
日本公開:1993年12月 4日

全米初登場:
1位(2週連続1位。6週連続TOP10入り。)
全米オープニング興収:
$20,458,022(5/28〜31)、$16,176,967(5/28〜30)
上映館数:
2,333スクリーン
全米年間ランキング:
10位(1993年)

総製作費:
$73,000,000($65,000,000 というデータもあり。)
全米興収:
$84,049,211
海外興収:
$171,000,000
日本配収:
40億円
世界興収:
$255,000,000
全米レンタル収入:
$43,307,000

スタローンの出演料:
$15,000,000

[アカデミー賞]
視覚効果賞:ノミネート
音響効果賞:ノミネート
音響賞:ノミネート

[ラズベリー賞]
最低作品賞:ノミネート
最低脚本賞(スタローン&マイケル・フランス):ノミネート
最低助演男優賞(ジョン・リスゴー):ノミネート
最低助演女優賞(ジャニン・ターナー):ノミネート
■宣伝コピー
[アメリカ]
「HANG ON !」

[日本]
「史上初!地上4,000mのノンストップ・エンタテインメント!」

[サントラ]
「地上4,000mのサウンドトラック。鼓膜を震わす危機一髪のゲームが始まる!」
■サウンドトラック
サントラジャケット(国内盤)
(国内盤)
サントラジャケット(輸入盤)
(輸入盤)
発売元:ポニーキャニオン(国内盤)
 (1993年発売)

[収録曲]
 1.CLIFFHANGER THEME
(クリフハンガーのテーマ)
 2.SARAH'S FAREWELL
(サラの危機)
 3.SARAH FALLS
(必死の救助)
 4.GABE RETURNS
(ゲイブ復活)
 5.I UNDERSTAND
(以心伝心)
 6.SUNSET SEARCHING
(夜間の捜索)
 7.TOLERATED HELP
(追跡)
 8.BASE JUNP
(絶壁へのジャンプ)
 9.BATS
(こうもり)
10.TWO MAN JOB
(共同作戦)
11.KYNETTE IS IMPALED
(ゲイブ 危機一髪)
12.FIRESIDE CHAT
(豪華な焚火)
13.FRANK'S DEMISE
(フランクの死)
14.RABBIT HOLE
(兎の探知機)
15.ICY STREAM
(こおりつく戦い)
16.JESSIE'S RELEASE
(取り引き)
17.HELICOPTER FIGHT
(ヘリコプターでの決戦)
18.END CREDITS
(エンド・テーマ)



FilmographyへTOPページへ